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2020年米国EC売上は過去最高

2021/03/10

カテゴリー越境EC最新情報

 

概況

米国EC売上は過去10年、毎年13〜18%の成長を見せていたが、2020年はコロナの影響で前年比40.3%と爆発的な伸びを見せ、売上高は8,390億ドル(約88兆円)に達した。2020年米国の小売全体の売上も3.995兆ドル(約420兆円)で前年比5.4%の増伸を見せているが、実店舗やカタログ販売はコロナの打撃を受けて売上を減らしており、ECが全体の増加分の112%を担って小売全体の売上を押上げた形となった。

小売におけるEC比率は毎年増えており、2019年も前年比1.5ポイントアップの15.8%と最高を記録したが、2020年は約5ポイントアップの21%に達し、記録を更新した。

2020年の米国EC売上の大幅な伸びは、単にコロナによって実店舗での購入に代わってオンライン購入の割合が高まったことだけが理由ではなく、旅行やコンサート、ジムでのエクササイズといったレクリエーション活動ができなくなった結果、庭用のプールや自宅用のフィットネス器具、ゲーム機器や玩具の購入にその費用が充てられるといった出費対象のシフトも要因となっている。

 

Amazonと大手チェーン店

米国ECでトップを走り続けるAmazonの2020年売上は前年比38.6%増の2,960億ドル(約31兆円)であり、米国EC全体の増加売上分の約3割となる32%を占めている。しかしながら、2019年の43.8%と比べるとその割合は減っており、コロナによって急激に増えたオンライン購入はWalmartやBest Buyといった大型チェーン店での購入に流れるといった現象が見られた。

Amazonを除いた米国ECトップ100社が2020年のEC成長率に占めるシェアは74.1%であり、2019年の49.4%と比較すると大躍進を遂げている。

Walmart、Home Depot、Targetといった大型チェーン店各社は、コロナ渦でも営業を続けており、オンライン購入では、自宅への配送に加えて購入後店舗受け取りやcurbside orders(ドライブスルーに似た方式)といった多様な受け取りサービスが用意されていることが利用増の背景となっている。

 

カテゴリー

コロナの影響はカテゴリーにも反映されている。
いわゆる「巣ごもり生活」を余儀なくされた結果、玩具、家庭用フィットネス器具・スポーツ用品といった商品への需要が高まった。

特にゲーム機器やパズル、ホビー用品、楽器を含む玩具のカテゴリーは、200%近い大きな伸びを見せた。その他、家で過ごす時間が増え、在宅勤務も増加したため、部屋の模様替えやリノベーション目的のDIY用品や家具の購入が増えており、同時に家電への需要も高まった。

一方、アパレル、ジュエリー、化粧品、ギフト商品、自動車用のパーツといったカテゴリーは、必要性が高くないため、前述のカテゴリーと比べると低かったものの、15〜40%程度の成長率を見せており、2020年のEC売上増伸の一翼を担っていたと言える。

 

2021年予想

コロナの状況が不透明な中、2021年の予想は非常に難しい。

2020年はECへの大きなシフトが見られたものの、依然小売全体の約80%は店舗購入となっており、コロナが収束すれば、人々はまた店舗購入に戻ると考えられるため、2021年の成長率は20%以下に戻る可能性がある。

しかし、2020年のEC利用をきっかけにオンライン購入の利便性に気づいた人も多く、店舗受け取りやcurbside ordersといったオムニチャネルの提供が増えたことで利用しやすい環境が整ったことに加え、コロナの影響もしばらく続くと考えられるため、成長率は24%程度となると予想される(Digital Commerce 360予想)。

 

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