中国で注目の越境ECアプリ
2016/01/13
カテゴリー越境EC最新情報
中国のモバイルインターネットユーザーは約6億人であるが、その多くが比較的豊かな中級層であり、インターネットを通じて、より高い品質の商品を海外に求めている。
その中国で、今、注目を集めているのが「小紅書(RED)」と呼ばれている越境ECアプリである。
「小紅書」とは
モバイル特化型の越境ECアプリである「小紅書」は、2013年に現在のCEOであるCharlwin Mao氏によって設立された。アプリの名称である「小紅書(RED)」は、同氏がMBAを取得したスタンフォード大学のスクールカラーである赤(RED)にちなんで、命名された。
設立当初は、海外旅行等で購入した商品の写真をアップしたり、使用感や感想を伝えたりする、ユーザー同士の商品情報交換SNSアプリであったが、次第に紹介されている商品を購入したいとの声が多く寄せられるようになったため、2014年にEC機能が追加され、半年で120億円以上を売り上げた。
人気の理由
「小紅書」のユーザーは、約1500万人であり、その多くが若い女性である。化粧品やファッションブランド品に人気があり、実際に使用したユーザーから多くの写真とレビューが寄せられ、同時にそれを参考に購入できるという点で人気を集めている。
日本の化粧品や日用雑貨、食料品も人気があり、数多くのコメントや写真がアップされている。
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中国の消費者の間では、商品を売る側の一方的な説明ではなく、実際に使用した人たちのレビューは信頼できるとして受け入れられる傾向にあり、このアプリは、まさにそういったユーザーのニーズにマッチしている。
また、これまで中国の越境ECユーザーにとって、海外の製品を購入する場合、商品の説明や詳細が他国語で表記されていることがネックとなっていた。しかし、「小紅書」では、実際に商品を利用したユーザーの説明や感想が中国語で書き込まれており、商品詳細がわかりやすく、参考になると好評を得ている。
さらに、中国では、国内で氾濫する模倣品に対する警戒が高まっているが、「小紅書」では、約10,000種の商品を取り扱い、そのおよそ80%を自身で販売していることから、安心して商品を購入できると評価されている。
このアプリのユーザーの利用頻度は非常に高く、月に50回以上もアプリを開き、月の平均利用時間は130分を超える。
姉妹アプリ
「小紅書」には、姉妹アプリがあり、中国の人々が旅行する各国の言語、通貨、買い物スポット、お勧めブランド等が紹介されている。現在紹介されている国は、アメリカ、韓国、日本、香港、フランス、台湾、タイ、シンガポール、ドイツ、フランスであり、増加している海外旅行者をターゲットにしている。