越境EC ー 台湾政府ECの強化を発表
2016/03/31
カテゴリー越境EC最新情報
政府によるEC政策
(2016年3月16日付プレスリリースより)
台湾政府は、E-コマースを将来の経済発展の鍵と考え、国際競争力を高め、国際化を推進するために、積極的なインフラ整備や各産業の促進を目指して特別委員会を設置したと発表した。
発表によれば、現在のEC取引額約175億ドル(1.97兆円)を2020年には約298億ドル(3.35兆円)に拡大させ、越境ECにおいては、約5億ドル(563億円)から約13億ドル(1463億円)規模に拡大させることを目標としている。
対象となるのは、8つの主要分野、農業、小売、デジタル出版、銀行、オンラインゲーム、デジタル学習、AV関連および新メディア、観光であり、EC取引の推進を目指して関係各省庁への働きかけを行う。
台湾のECの傾向
現在、台湾ECでは、女性の利用者が急増しており、前年比で男性の2倍の伸び率を見せていると見られている。
台湾の「楽天市場」(http://www.rakuten.com.tw/)のアカウントの約70%は女性であり、衣服、化粧品、食料品の売り上げの多くを占めている。一方、男性がよく購入する製品は、スポーツ用品、アウトドアグッズ、電気製品となっている。
電気製品を多く扱う「PC Home24h」(http://24h.pchome.com.tw/)でも同様の傾向が見られ、かつては家電製品が主力商品であったが、女性の利用者の増加に伴い、食料品や化粧品、家庭用品分野での売り上げが急増している。
また、主に書籍を取り扱う「博客来」(http://www.books.com.tw/)でも女性客の増加による商品の売上に変化が見られ、小型家電や食品の売り上げが大幅に増えている。
「PC Home24h」(http://24h.pchome.com.tw/)
「博客来」(http://www.books.com.tw/)
ある調査によれば、急増しているEC女性利用者の年齢層は23-39歳であり、主に都市部に住んでいる。女性は男性と比べて、自分が体験した良いサービスや商品を周囲に薦める傾向があり、一人の女性客の後ろには20人の潜在的女性客がいるとまで言われている。これを受けて、台湾の各ECサイトはこうした女性客をターゲットに商品構成やサービスの充実を模索している。