東南アジア越境ECについてTRUEが徹底解説|東南アジアのEC市場規模やと主要越境ECプラットフォームについて
東南アジア各国の越境EC市場規模
東南アジアの各国のEC市場規模は2025年には日本のEC規模と同じになると言われており、今最も成長率の高いマーケットとなっています。2020年のEC市場規模は620億ドルとなっており、東南アジア全体で6億人と言われるマーケットを狙うことができるのも魅力です。
まずは、早い段階で参入することで市場拡大の波に乗って売上をUPできる可能性が高くなります。 東南アジアでの越境ECに参入する場合は、Shopee・LAZADAを利用することが多いです。上記の2プラットフォームは東南アジアにおけるアプリのダウンロード数が1位・2位であり、アクティユーザー数も非常に多いのが特徴です。
マレーシア
マレーシアの人口は約3,200万人であり、そのうちの83%にあたる約2,700万人がインターネットを利用していると言われています。
インターネット人口と同数程度がSNSを利用していることから、SNSマーケティングも有効な地域です。
マレーシアのEC市場は年々拡大を続けており、2021年~2025年の年間成長率は15%程度に到達し、2020年6月時点の推計で2021年のEC市場収益は約55億4,000万ドルになると予想されています。成長率も20~25%に到達する可能性もあるので、参入するメリットは非常に大きいです。
シンガポール
シンガポールは東南アジアの中でもECが活発な国で、多くのユーザーがECを利用しています。クレジットカードの保有率も高い傾向にあるためにEC市場が発展していると言われています。
EC市場規模は約19億ドルと金額としてはそれほど高くありませんが、ECを通じて日常的に買い物をするユーザーの年間平均消費額は約1,000ドルであり伸びしろがあるといえますが、人口が他の国と比較して少ないのはデメリットの1つです。
タイ
タイのEC市場規模は50億ドルと言われ、そのEC市場成長率は13%と高い水準で成長を遂げている国になります。
ユーザーの多くがSNSを活用しており、中でもFacebookは100%を超える利用率になっていることからも、SNS広告を活用したマーケティングの効果が非常に高いのが特徴です。
コロナ禍の影響でEC化率も年々向上しており、2025年には2020年の20倍の市場規模になると言われています。またタイでは日本の商品が人気ということもあり、越境EC参入の際の最初の出店国になることも多いです。
インドネシア
インドネシアのEC市場はで約200億ドルを超えており、その成長率は12%にもなります。
2025年までにその市場規模は48倍になると推定され、東南アジアの中でも最も伸び率の高い国となっています。また、世界4位にあたる約2億7,000万人もの人口を持つことからも東南アジア最大のEC市場になることは間違いないと思われます。
インドネシアではインターネットの普及率は56%とそれほど高くありませんが、一方でモバイル端末の保有率は100%を超えています。
しかし、Shopee・LAZADAでは参入の障壁も高いことから、日本セラーが販売するのが難しい状況になっており、今後参入障壁が下がれば売上拡大を狙うことも可能です。
ベトナム
ベトナムは近年、非常にECが盛んな国であり、2016年~2019年に渡って年率30%の成長を維持し続けています。TikiやSendoなどのベトナムで生まれたECプラットフォームの他にShopeeやLazadaなども人気が高く、多くのユーザーがECを通じて商品を購入する習慣があるといえます。SNSからの直接購入も多く、Facebookで企業がユーザー向けに商品を販売するケースもよくあります。
人口も1億人を超えているので、今後さらにEC市場規模は拡大すると予想されています。
東南アジアの越境ECプラットフォーム
東南アジアへの越境ECを検討する場合、現地のECプラットフォームを活用して参入するのが一般的です。
なぜかというと、すでに多くのアクティブユーザーを抱えているため、自社サイトで参入するよりも集客コストがかからないためです。
では東南アジアで代表的な越境ECプラットフォームをご紹介します。
Shopee
Shopee(ショッピー)はシンガポールの越境ECモールです。2015年2月の登場時から数年で急成長し、東南アジアでは最も勢いがあるECプラットフォームであるといわれています。2020年の総流通総額は4兆円弱を達成しています。
問い合わせ対応をモールのカスタマーサポートではなく出店している事業者自ら行うのが特徴的で、購入者が直接出品者とコミュニケーションを取れるのがメリットのひとつです。
日本セラーは販売手数料とリスティング手数料が無料であり、コストを最小限に抑えた運営を叶えられることから多くの事業者が出店しています。またShopee担当者からも越境セラー優遇のプロモーションなどもあり、比較的参入障壁の低い越境ECプラットフォームになっています。
Lazada
LazadaはShopeeと並ぶもう1つの東南アジア向けの越境ECプラットフォームです。
かつてはラザダグループが運営していましたが、2016年に中国のアリババグループが同社の経営権を獲得して親会社となっています。
タイ・マレーシア・フィリピン・ベトナム・シンガポール・インドネシアの6ヵ国にサービスを提供しており、1つのアカウントで6か国同時に出店できるのもメリットです。
Lazadaには「ローカルアカウント」と「グローバルアカウント」が用意されており、越境ECの出店はグローバルアカウントから行います。また、これまでは香港の倉庫に商品を送り、その後に購入者へ届く配送ルートだったのですが、日本に物流倉庫が完成したため、商品を日本のLazada倉庫に発送すればそこから購入者へ配送されるようになりました。物流面ではShopeeよりもLazadaのほうがより便利になったと言えます。
主なジャンルは家電やアパレル・日用品などで、その他にも多種多様なジャンルの商品を扱っており、1ヵ国につき3,000店舗以上の出店があるといわれています。2020年の総流通総額は4,762億円で、Shopee同様急速に伸びているプラットフォームです。
まとめ
東南アジアのEC市場規模は急速に成長を遂げています。しかし、越境ECで参入する際には関税や販売禁止商品の確認など事前に調査をする必要があります。
また日本セラーにとっては、販売価格が現地の競合商品より高くなってしまう可能性があります。
とはいえ、6億人にもなる東南アジアのEC市場は今後も伸び続けることは間違いなく、先行者メリットで参入をしていくことで、市場の成長とともに売上を拡大させることは十分に可能です。
Shopee・Lazadaという2大プラットフォームを活用し、東南アジアの越境ECをぜひ始めてみましょう。